どうも、裸踊りを続けます。
前回の記事作成時点で、
主人公歌仙が先生から声を掛けられて葬式に出る、葬儀の最中に気丈というより異様な平静の青江を見る『親の葬式だってのに涙一つも』と親戚から誹られて『きみも何か言い返したらどうなんだ!』と激高する歌仙
このへんまで書いたんですが、なんとなく書いててノッてこなくなってきました。
主人公歌仙の独白状態が続いています。
一人称視点がずっと続いているから当然なんですけれど、彼の内面の揺らぎは非常に細かく見通せるようになっています。
でも、肝心の青江の心理変化や状況が掴めていないから、
青江が動かないんですよね。
だから
何故か青江が歌仙に付き纏うようになり、
という一文の『何故か』が、まだわたしのなかで
本当に何故かのままなんです。
このままだったら
歌仙も葬式の時の気まずさがあり、無碍にできないまま放置してたら友人になってた
友人関係にならねえじゃん……。(頭抱え)ということでまた先から書いて振り返ってこじつけることにします。
この段階ではまだ青江は歌仙の独白から
『目立たなくておとなしい』
『葬式という極限状態にもかかわらず、やたら身のこなしが卒ない』
『何を考えているのかわからない』
という情報はありますので、
青江のキャラクターを書き込んでいく作業をしていきます。
彼の背景を構築していくことで、キャラに立体感を作ります。
青い文字は前回構築してしまった裏設定なので、
今回はその更に裏設定になるから裏裏設定ってことになりますね。
この色です。
先日から『裏設定』『裏裏設定』と呼んでいる通り、いちいち
全部書き込むことはありません。要するに自分が納得したら話は展開します。
横道へ進むと本筋から逸れます。
この話のキモは
「親の葬式という極限状態にも関わらず冷静にふるまえる→表面上に感情を出せない、不器用な子どもらしさ」
への萌えです。
そこらへんはちゃんと己と確認しつつ、書きます。
(→引き取られた後も苦労しそうだな
→自立大変よね
→あっ殺そうこいつ、もうこの時点で耳が遠いならまあまあの婆さんってことだし
→大人なってからこいつの葬式の喪主もしよう) ←ここまでは作ってる
数年後、歌仙くん(成人済み)のアパートのゴミ捨て場で行き倒れている青江くん(成人済み)
(→喪主が酔いつぶれてしまうってどういう状況?
⇒失礼な親戚はただ思慮が浅かっただけでそう嫌なババアではなかったのでは?
→けど、気は合わない
→一応大学まで行かせて貰えたから感謝はしてるとか ←義理堅い
→両親が亡くなる前、離婚寸前で冷えた家庭だったのではないか?
→大した会話がない家庭、薄く笑っているだけが青江にできることだった
→感情の起伏が激しいひとがめっちゃ珍しい。 ←自分に無い魅力に惹かれるのは基本だな
→歌仙がまぶしく見える、ガサツな親戚モブおばさんも嫌いじゃない ←青江のキャラが掴めた
→温かく迎えて貰ったので、肉親の情愛はババアが教えてくれた
→ババアは青江が成人したらものすごい泣いたそうな
→就職して2年目にポックリ
→ひとりぼっちになっちゃった
→葬式
→暑苦しい親戚ってことはそういう人が多いのでは
→痛飲させられて泥酔 ←強要されたりするとあんまり断れないタイプ
→歌仙と再会)
こんなふうに書き込みが出来たので、なんとなく青江のキャラクターが立ち上がってきました。
これは成人後の話(オチ)になってくるので、書き飛ばしたところに戻って書き込みます。
なんやかんやで同じ学校に通い続ける
何故か青江君が歌仙君に付き纏うようになり、
(青江は歌仙が、突然暑苦しく怒り出すのに驚いた
→家族が冷たい関係だったので、感情の起伏が激しい人間がとても珍しい
→周りの人間が腫れ物扱いしてくるし、もともと薄い人間関係がなんだか変わってしまった
→本人的には恐る恐る歌仙へ近づいてみることにする
→歌仙嫌がらない
→歌仙は人慣れしてる
→習い事とか?年下の子慣れ?→歌仙は兄弟いる
→青江一人っ子→長子と一人っ子の相性はいいよね)
歌仙君も葬式の時の気まずさがあり、無碍にできない
(生来の面倒見の良さ
→他人が側に居るのが苦にならない→マイペースちゃんふたり……)
まま放置してたら友人になってた
(めっちゃいい子やな)
青江君がそのまま親戚の家にひきとられて転校していって
(→転校せんでも、中学生なら高校進学があるなあ
→歌仙も青江も他人に合わせて志望校変えたりしなさそうだ
→歌仙は私立のおぼっちゃま校、青江は公立
→なら自然に別れるかな)
(歌仙的に)心のしこりが残って、
(→納得いかない別れをする?
→なんか事件が起きたのか?
→青江から告白される?→そんなことくらいで拒否するような歌仙か?
→中学生だしなあ
→なんかカルチャーショックがあったんだろう
→あんまりでかい事件起きちゃうとオチなくなるな~……
→しこりが残る、くらいで済む程度の事件ってなんだろ。
→納得行かなかったら地獄の果てまで追いかけるよなあ歌仙
→ってことは、予期も意図もしてなかった自然消滅?
→青江が卒業式ブッチぎったんじゃないか?
→お別れが言えなかったのが不満でずっと怒ってる歌仙ちゃん可愛い
→青江がそういうことした理由はいいか……
→まあ何も考えてるかわかんないキャラだしな……) ←話が長くなるからここで思考はカット!
裏裏設定を書き込んだことで、オチやら展開やら見通しがつきました。
見通しがついたので、あとはひたすら書きます。
元は140字×4が、この時点でそろそろ5000字ほどになっていますが、
地の文はほぼ箇条書きで登場人物の動きはト書き状態です。
でもオチまでついたよ!!!やったね俺!!!
キャラクターが動かない事には文字数は増えません……。
でも、キャラが動く為には意外と裏付けが必要なんですよ。
裏付けっていうのは基本的に情報です。
なにせもとは数百字なんだから、情報が足りないのは当たり前。
でも連続ツイートとはいえストーリーのプロットが出来たんです。
潜在的に「そう転がる」道筋が、見えているから作れたわけで。
数百字で纏めた時点で不自然でないんだから、拡大解釈して細部を詰めることは可能なはずです。
といってもこの段階ではまだ小説と呼べる態をなしてはいないんですけど……
次回、文体を構築していきます。
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